不動産投資はいつ売る?4件売却して分かった「売り時」と出口の考え方

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不動産投資はいつ売る?4件売却して分かった「売り時」と出口の考え方

「不動産投資は、いつ売ればいいのか?」

実際に物件を持つと、これはかなり難しい問題です。

私はこれまで不動産を6件購入し、そのうち4件を売却しました。

振り返ると、4件を売った理由はそれぞれ違います。

築年数が気になり、「値段が付くうちに売ろう」と考えた物件。購入価格より安くても、高配当株へ資金を移すために売った物件。入居者が退去し、値上がり益を見込めたため売った物件。そして、売りたいのになかなか買い手が見つからなかった物件もありました。

4件を売却した今の結論は、「○年持てば売り時」という共通ルールはない、ということです。

それよりも今は、「いつ売るか」より先に、「そのとき誰が買ってくれるのか」まで考えて物件を買うことの方が重要だと感じています。

結論|4件とも「売り時」は違った

まず、実際に売却した4件を並べます。

物件購入価格売却価格最終税引後損益売却した主な理由
1件目600万円630万円+約62万円老朽化前に売却・高配当株へ
2件目1,250万円1,230万円+約138万円老朽化前に売却・高配当株へ
3件目3,520万円3,950万円+約335万円入居者退去・値上がり益を確定
6件目700万円550万円▲約175万円退去後に売却・買い手探しが長期化

同じ不動産投資でも、売却理由はかなり違いました。

購入価格より高く売れた物件もあれば、安く売った物件もあります。

ただ、「買値より高く売れたか」だけでは、その投資の結果は分かりません。

保有中の家賃、管理費、修繕、税金、売却費用まで含めて初めて、「結局いくら残ったか」が分かるからです。

1件目|築年数が気になり、600万円→630万円で売却

1件目は、600万円で購入した学生向けワンルームマンションです。

約5年8か月保有し、630万円で売却しました。

最終税引後利益は622,180円。税引後IRRは約1.8%でした。

この物件を売ろうと考えた頃、不動産を初めて取得してから5年近くが経っていました。

物件は1994年(平成6年)築です。

このまま保有を続ければ築年数はさらに進みます。老朽化や将来の修繕も気になり、「まだ値段が付くうちに売ってしまおう」と考えるようになりました。

もう一つ大きかったのが、不動産投資を実際に経験して、「思っていたほどお金が残らない」と感じ始めていたことです。

購入時の表面利回りは10%でした。しかし、管理費、修繕積立金、固定資産税、退去費用などを支払えば、10%がそのまま利益になるわけではありません。

実際、この物件では1回の退去で、管理会社への手数料とリフォーム代を合わせて243,650円かかりました。

だったら、売れるうちに売却して、高配当株へ資金を移したい。そう考えたことが、1件目を売った大きな理由です。

2件目|1,250万円→1,230万円でも売った理由

2件目は1,250万円で購入し、約5年4か月後に1,230万円で売却しました。

購入価格より20万円安い売却です。

それでも、保有中の家賃まで含めた最終税引後利益は1,379,175円でした。

つまり、物件価格は20万円下がりましたが、投資全体では約138万円の黒字です。

この物件には賃料保証もあり、収益は比較的安定していました。

ただ、表面利回り約5.46%といっても、その数字ほどお金が手元に残るわけではありません。

特に印象に残っているのが、管理費・修繕積立金です。

保有中に、月6,880円 → 7,670円 → 10,480円と上昇しました。

この頃から、私は不動産よりも高配当株へ資金を移したいと考えるようになっていました。

私の中には、「不動産は年を取る。株式は年を取らない」という感覚があります。

不動産は保有している間にも建物や設備が古くなり、修繕やメンテナンスが必要になります。

そこで、老朽化がさらに進む前に売却し、高配当株へ資金を移そうと考えました。

購入価格を20万円下回っていても、保有期間全体では利益が残っています。そのため、「買値より安いから売らない」とは考えませんでした。

3件目|入居者の退去をきっかけに、3,950万円で利益確定

3件目は、3,520万円で購入した新築ファミリーマンションです。

もともと賃貸目的で購入しました。

購入後、しばらく入居者が見つからない時期もありましたが、その後無事に入居が決まり、家賃収入を得ながら保有しました。

約5年後、その入居者が退去しました。

この退去が、「もう一度入居者を募集するか、それとも売るか」を考えるタイミングになりました。

入居者が退去した時点で、私は購入価格3,520万円を上回る価格で売却できる可能性があると考えました。

そこで、再び入居者を募集して保有を続けるのではなく、値上がり益を確定させることを選びました。

最終的な売却価格は3,950万円。購入価格より430万円高く売却できました。

約5年間の家賃・礼金収入は7,807,074円。売却や税金まで含めた最終税引後利益は3,346,325円でした。

4件の中では最大の利益です。

ただし私は、「売り時を完璧に当てたから335万円儲かった」とは考えていません。

値上がりしたことに加えて、1,500万円を30年固定・金利1%で借りられたことも、投資結果を大きく支えています。

それでも、入居者の退去が「このまま持つか、売るか」を考える大きな区切りになったことは確かです。

6件目|「売ろう」と決めても、買い手が見つからなかった

4件の中で、出口に最も苦労したのが6件目です。

700万円で購入したリースバック戸建で、購入時の表面利回りは約11.3%でした。

購入から約1年10か月後、入居者が退去。そこで売却に動きました。

最初の売出価格は750万円です。

しかし、なかなか買い手が見つかりませんでした。

売却活動を始めてから約2年間、価格を調整しながら買い手を探し、最終的には550万円で売却しました。

購入価格700万円から150万円下落しています。

最終税引後損失は約175万円でした。

この経験で強く感じたのが、「売ろうと思った日が、そのまま売り時になるわけではない」ということです。

不動産は、買ってくれる相手がいなければ売れません。

購入時点で入居者がいて、高い表面利回りが出ていたとしても、「その入居者が退去したあとに誰が買うのか」は別の問題でした。

今なら、「この入居者が明日退去したら、誰がこの物件をいくらで買うのか」まで考えてから購入します。

6件目を経験して、私の中では売却タイミング以上に、出口そのものを購入前に考えることが重要になりました。

4件売って分かった、今の私が売却時に見る5つのポイント

ここからは「不動産はこう売るべき」という一般論ではありません。あくまで、4件を実際に売却した今の私自身が、売却を考えるときに見るポイントです。

1.入居者の退去は「持つか売るか」を考える区切り

退去したから必ず売るわけではありません。

ただ、空室になれば、「もう一度募集するか」「売却するか」を考えるタイミングになります。

3件目では、退去と値上がり益を見込める状況が重なったため、売却を選びました。

2.築年数と今後の修繕負担

不動産は時間とともに古くなります。

今の家賃だけではなく、「この先も保有した場合、どんな修繕やメンテナンスが必要になりそうか」も考えるようになりました。

1件目・2件目を売却した背景には、この考えがあります。

3.購入価格より高く売れるかだけで判断しない

2件目は1,250万円で購入し、1,230万円で売りました。それでも最終税引後利益は約138万円です。

一方、6件目は保有中に家賃を受け取っていても、最終的には約175万円の損失になりました。

私が見たいのは、「買値との差額」ではなく、「購入から売却まで全部終わっていくら残ったか」です。

4.売却後の資金を何に使うか

1件目・2件目では、不動産を売った資金を高配当株へ移したいという考えがありました。

そのため、「まだ家賃が入っているから持ち続ける」だけでは判断しませんでした。

今その資金をどこに置きたいのか。これも私にとっては売却判断の一つです。

5.一番気にするのは「将来誰が買うか」

これは6件目の失敗から強く感じるようになりました。

現在入居者がいるかだけではなく、退去後にその物件を欲しい人がいるのか。投資家が買いたいと思う価格になるのか。その場所に需要があるのか。

今の私は、購入するときから出口を見るようになりました。

そして、出口を考えるうえでは「今いくらで売れそうか」を知ることも重要です。実際に売却した3物件では、不動産会社の査定額と実際の売却価格に差がありました。
3物件の査定額と実際の売却価格を比較した結果はこちらで公開しています。

購入価格より安くても、売ることはある

2件目と6件目は、どちらも購入価格より安く売却しました。

しかし結果は全く違います。

2件目は1,250万円 → 1,230万円でしたが、最終税引後利益は約138万円。

6件目は700万円 → 550万円となり、最終税引後損失は約175万円でした。

同じ「買値より安く売った」でも、保有期間中の収支によって最終結果は変わります。

だから私は、「買値を割ったら売らない」とは考えていません。

購入価格はすでに支払った過去の金額です。

これから保有を続けるのか。現在の価格で売却するのか。売った資金を次に何へ使うのか。私はそこを考えて判断します。

最高値は誰にも分からない|その時点で売る理由があるかを見る

3件目を3,950万円で売ったあと、さらに持っていればもっと高く売れた可能性もあります。

逆に、値下がりした可能性もあります。

最高値がどこなのかは、誰にも分かりません。

そのため私は、「一番高いところで売る」ことを売却判断の基準にはしていません。

3件目では、入居者が退去した、購入価格より高く売れる可能性があると考えた、値上がり益を確定したかった、という条件が重なり、売却しました。

1件目・2件目では、高配当株へ資金を移したいという別の理由がありました。

後から価格を見て「もっと待てばよかった」と考えるより、「その時点で、なぜ売ったのか」を自分で説明できることの方が、私には重要です。

まとめ|「いつ売るか」より「誰に売れるか」を考えるようになった

私はこれまで不動産を4件売却しました。

600万円で買って630万円で売った物件。

1,250万円で買って1,230万円で売っても、投資全体では約138万円利益が残った物件。

3,520万円で購入し、入居者の退去をきっかけに3,950万円で利益確定した物件。

そして700万円で購入し、売却活動を始めてから約2年間買い手探しに苦労し、550万円で売却した物件。

4件を経験しても、「不動産は○年で売るのが正解」という答えにはなりませんでした。

築年数、退去、値上がり、将来の修繕、投資方針、次の資金の使い道。私の場合、売却理由はそれぞれ違いました。

その中で、以前より強く意識するようになったのが、「いつ売るか」より先に、「そのとき誰が買ってくれるのか」を考えることです。

不動産投資は、購入した時点では結果が確定しません。

家賃を受け取り、費用を払い、最後に売却して初めて最終的な数字が出ます。

だから今は、表面利回りや購入価格だけではなく、購入する段階から出口までセットで考えるようになりました。

※本記事は筆者自身の投資経験を紹介するものであり、特定の不動産の購入・売却を推奨するものではありません。

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