利回り10%の学生マンション、結局いくら儲かった?600万円で買って5年8か月運用した実収支

「表面利回り10%の不動産」と聞くと、かなり儲かりそうに見えます。

600万円の物件で利回り10%なら、単純計算では年間60万円の家賃収入です。

私も2019年、不動産投資の第一歩として京都市内の学生向けワンルームマンションを600万円で購入しました。

購入時の家賃は月5万円。表面利回りは10%です。

しかし、購入諸費用、管理費、修繕、税金、退去時費用、売却費用まで含めて5年8か月の投資を振り返ると、最終税引後利益は622,180円でした。税引後IRRは約1.8%です。

「利回り10%だから、かなり儲かる」と考えていた当時の自分にとって、表面上の数字と実際のリターンの差を初めて実感した物件でした。

目次

結論|5年8か月運用した最終税引後利益は622,180円

項目実績
購入価格6,000,000円
購入諸費用込み総投資額6,535,369円
借入なし(全額自己資金)
購入時家賃月50,000円
表面利回り10.0%
保有期間約5年8か月
保有期間税引後CF1,398,449円
売却価格6,300,000円
売却諸費用控除後手取額5,962,100円
売却関連税203,000円
最終税引後利益622,180円
税引後IRR約1.8%
今なら買う?買わない

600万円・利回り10%・大学近くに魅力を感じて購入

この物件を買った頃、私はそれまで株式投資を中心にしていました。ある程度まとまった資金ができたこともあり、株式とは別の資産にも投資してみたいと考えるようになりました。

最初の不動産として魅力を感じたのは、購入価格が600万円と比較的小さく、家賃5万円で表面利回り10%だったこと。そして大学に近い学生向けマンションだったことです。

大学が近ければ一定の賃貸需要があり、空室リスクも比較的小さいのではないか。当時はそう考えていました。

600万円の物件でも、実際の投資額は6,535,369円だった

物件価格は600万円でしたが、不動産は物件価格だけを用意すれば買えるわけではありません。購入諸費用を含めた私の実際の投資額は6,535,369円でした。

この物件は借入を使わず、全額自己資金で購入しました。

学生マンションは需要があっても、卒業すれば退去する

学生向けマンションという点は、購入時には大きな安心材料だと考えていました。実際、大学に近いことは賃貸需要の面ではプラスでした。

一方で、学生は卒業すれば退去します。保有期間中の退去は1回でしたが、その際には管理会社への手数料70,950円とリフォーム代172,700円がかかりました。

合計243,650円です。月5万円の家賃で考えると約4.9か月分に相当します。

「学生が入るから安心」というだけではなく、入退去のたびにオーナー側のコストが発生することを、この物件で実感しました。

5年8か月で保有期間の税引後CFは1,398,449円

家賃収入から管理費、修繕積立金、固定資産税、退去関連費用、税金などを差し引いた保有期間の税引後キャッシュフローは1,398,449円でした。

表面利回り10%という数字だけを見ると、もっと多くの現金が残る印象があります。しかし実際には、さまざまな支出が積み重なります。

630万円で売却|購入価格より30万円高く売れた

2024年11月、約5年8か月保有したこのマンションを630万円で売却しました。購入価格600万円より30万円高い価格です。

ただし、売却価格630万円がそのまま手元に残るわけではありません。売却諸費用を差し引いた手取額は5,962,100円でした。さらに売却に伴う所得税157,000円、住民税46,000円、合計203,000円を考慮しています。

購入から売却までの最終税引後利益は622,180円

最終税引後利益は、保有期間税引後CF1,398,449円に売却諸費用控除後の手取額5,962,100円を加え、売却関連税203,000円と当初総投資額6,535,369円を差し引いて計算しています。

結果は622,180円のプラスでした。

損はしませんでした。ただ、5年8か月の資金拘束や不動産特有のリスクを考えると、私自身は高いリターンだったとは感じていません。キャッシュフローの時期を考慮した税引後IRRは約1.8%でした。

表面利回り10%でも、実際のリターンは大きく違った

この物件で一番学んだのは、表面利回りだけでは投資結果を判断できないということです。

購入諸費用、毎月の管理費、修繕積立金、固定資産税、退去費用、売却費用、税金。これらをすべて含めて初めて、「結局いくら残ったか」が分かります。

この投資は成功だった?

最終的には622,180円の黒字だったので、損失を出した投資ではありません。

ただし、現在の私は「成功だったからもう一度同じ物件を買いたい」とは考えていません。不動産のリスクや手間に対して、最終的なリターンが十分高かったとは感じないからです。

今の自分なら同じ物件を600万円で買う?

今なら買いません。

これは学生マンションそのものを否定しているわけではありません。600万円、表面利回り10%という数字だけを見て判断せず、退去コストや保有費用、売却まで含めた実質的なリターンをより厳しく見るようになったためです。

まとめ|最初の不動産で「利回りと実際の利益は違う」と学んだ

600万円で購入した学生マンションを約5年8か月運用し、630万円で売却。最終税引後利益は622,180円、税引後IRRは約1.8%でした。

この1件目で退去コストも経験したため、次の物件では表面利回りの高さだけでなく、家賃収入の安定性をより意識するようになります。2件目に選んだのは、表面利回り約5.46%のワンルームマンションでした。

※本記事は筆者自身の投資経験を紹介するものであり、特定の不動産の購入を推奨するものではありません。

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